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●義肢製作所の仕事とは? 装具は、その人その人に合わせて作るものですから、1つ1つが違っています。部品のような既成の商品を、患者さんの状態やサイズなどに合わせて組み立てや調整をしたり、本当の手や足のようなオーダーメイドの義肢を作るなど、様々な仕事があります。だいたいどの製品も、採型→組み立て→仮合わせ→仕上げという工程で製作します。 ●義肢装具士になるには? 専門学校で三年間学び、国家試験に合格して初めて有資格者となります。看護師などと同じく、資格がないと患者さんに触れることはできません。国立の専門学校は所沢にあり、あとは民間の専門学校ですね。ここから近い所では、神戸の三田にあります。
●ご夫婦で会社を立ち上げられたんですね。 立ち上げて10年になります。社長(ご主人)は他の義肢製作所で義肢装具士として20年近く働いていて、独立する形で会社を立ち上げました。私はそれまで専業主婦でしたので、何も分からない所からのスタートでした。 〜同社には、社長を含め有資格者が3名います。他に作業をしたり組み立てる技術者が1名と、パートの方が2名働いています〜
●本田さんの役割は? (お客さんの)悩みをお聞きして、装具を製作する技術者につないだり、女性の方とは子育てや育児の話をして理解し合ったりとか、お客さんにほっとして頂く『つなぎ』をするのが、技術者でない、女性の私ができる役割かなと思っています。カウンセリング講座も1年間受講しました。その他、製作後、お便りをお届けして、調子をお伺いするのが私の仕事です。
●『オルソ本田』ならではのものは? カーボン装具で、四国では1本目となりました。軽いのが一番の利点で、若い間は多少重い装具も使いこなせますが、年齢と共に体力や筋力が衰えると、なるべく軽いものを望まれます。患者さん同士のネットワークから(カーボン装具が)神戸や九州で作られているとお聞きになり、(当社に)問い合わせがあったんです。方々の事業所に尋ねても作って下さる所がなかったそうで、当方も手掛けたことがなかったのですが、「ご一緒に作っていきましょう」ということで製作が始まりました。それが一昨年のことです。 1本を製作するのにも、長い時間がかかります。まずモデルを作って装着し、十分になれてもらって、これ以上手直しが必要ないという段階に入って初めてカーボンで作ります。カーボンは一度作ると手直しが利かない、たいへんデリケートなものです。九州の事業所さんに教えて頂きながら、試行錯誤で作り上げました。
●心掛けていることは? 決して「製品」ではなくて、「人の体の一部」を作らせて頂いているということを、どの装具でも念頭に置いています。また、部分ではなく、体全体をトータルで捉えたバランスを見ることも重要です。その方の背景にある環境や仕事などからも、装具の使い心地に反映させていけるものがあります。お客様にいかに本音で要望を出して頂けるか、そのためにいかにコミュニケーションを図ることができるかを大事にしています。 お客様のクレームや要望には、できる限り迅速に対応すること、またメンテナンスをきちんとしていくというのが、一番心掛けている所です。
●仕事をしていて良かったと思ったことは? 当社で作った義足をお付けになった方が出産を希望されたことがありました。義足は体重が少々増えても作り直さなければいけないもので、妊娠に耐えうるだけのものを作ろうと、いろいろ提案させてもらって出産されました。義足であっても子どもを産んで育てられる自信がついたようで、お二人目を出産され、つい先日は3人目がお腹にいるということで調整に来られました。お母さんを支えるということは、お腹の赤ちゃんも支えてるんだ、2人を支えているんだと気が付いて、とても嬉しく思いました。
オルソ本田のホームページには、「人の一生を支えられる企業になりたい」との言葉があります。また、様々な装具の紹介や日常の出来事が、本田さんの言葉で掲載されています。「身の回りに当事者をお持ちでない方は、なかなか理解できないでしょうし、見る機会もないと思いますが、そのような分野があるのだと知って頂くだけでも随分違うと思います」(本田さん)。
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